クイーン「世界に捧ぐ」(News of the World)
クイーンのアルバム『世界に捧ぐ』(News of the World)は「ウィー・ウィル・ロック・ユー」(We will Rock You)の手拍子足拍子から始まる。ドンドンパッ、ドンドンパッ、というあまりにもシンプルであまりにも有名なリズムである。
この曲の出来た過程が、映画「ボヘミアン・ラプソディ」で明かされている。ギターのブライアン・メイの作品であるが、ボーカルのフレディ・マーキュリーがコンサート会場の観客を自分の自由に操れるようになったのもこの頃からではないかな。
ジャケットデザインのレトロなロボットのイラストのデザインはドラムのロジャー・テイラーだそうである。そのロジャー・テイラーの作品とボーカルがクイーンのアルバムには欠かせない素晴らしい出来のものが多い。
このアルバムでは「シアー・ハート・アタック」という曲が、クイーンなどの古いバンドに対するアンチとして出てきたセックス・ピストルズを始めとするパンク/ニューウェーヴ勢への返答としての作品になっている。
「シアー・ハート・アタック」という曲はクイーン流のパンクロックなのだ。シンプルなロックンロールにノイジーさを乗せたスピーディーなナンバーになっていてめっちゃカッコいいのである。
『シアー・ハート・アタック』は出世作「キラー・クイーン」の入ったサードアルバムのタイトルでもあるが。クイーンにとってのキーワードと呼ぶべき言葉なのかもしれない。
このアルバムの「ウィー・アー・ザ・チャンピオン」も無くてはならない名曲である。正にこの頃のクイーンは世界のチャンピオンにふさわしいバンドになっていたと思います。字余りの歌詞とか、クイーンのそっくりさんバンドのボーカルの人が笑いを取る最高の場面になる曲ですね。
この次のアルバム『ゲーム』ではベースのジョン・ディーコンが大活躍するディスコナンバーが入って来てクイーンは新たなる章へと突入して行くのである。
Queen - We Will Rock You (Official Video)