まどなれいROCKの終り

絵描き「まどなれい」のロック音楽などの事をいろいろ描くブログ

「たゆたえども沈まず」原田マハ/画家ゴッホと弟テオとパリの画商林忠正/ゴッホの人生にROCKを感じる。

 

 

 

ファン・ゴッホといえば自分の耳を切って精神病院に入って最期は37歳でピストル自殺した狂気の天才画家というイメージであろうか。そこにROCKを感じるなぁ。

ひまわりの絵がバブル当時の日本の保険会社に53億円という大金で購入されて話題になったものである。

 

原田マハさんの小説「たゆたえども沈まず」を読んだ。炎の画家ゴッホと弟の画商テオ、そして実在したパリの日本人画商、林忠正と架空の人物で林忠正の部下の加納重吉などをからめた素晴らしい作品である。文庫本のオビの北川景子さんの推薦文と顔写真もブックオフでない普通の本屋で買って読んだ動機である。(笑)

ボロボロになるまで読んだのでブックオフに売っても値段は付かないだろう。

 

オランダ人画家でパリやフランス南部のアルルで制作したゴッホは画商で弟のテオとの手紙のやり取りが沢山残っていてゴッホが死後スターダム(?)にのし上がる要因になっている。

何よりも浮世絵の花魁や橋に雨が降る風景や梅の木の花を油絵で模写したり日本大好きなゴッホである。

 

ポール・ゴーギャンゴッホとアルルで一緒に暮らして制作するが険悪な仲になり耳切り事件を起こして絶縁してしまう。ゴッホはその切った自分の耳を封筒に入れて馴染みの娼婦に渡すという騒動を起こし精神病院に入ることになる。

後に南国タヒチで傑作を残すポール・ゴーギャンはサマーセット・モームの名作小説「月と六ペンス」のモデルになった。こちらも早く読みたい画家小説である。

 

実在したパリの日本人画商、林忠正は流暢なフランス語で浮世絵などの日本美術をパリに世界に紹介した素晴らしい功績があると思う。

原田マハさんの作品は「サロメ」は読んだがやはり面白く傑作と言われる「楽園のカンヴァス」なども早く読みたいものである。

 

 

たゆたえども沈まず (幻冬舎文庫)

たゆたえども沈まず (幻冬舎文庫)

 
楽園のカンヴァス(新潮文庫)

楽園のカンヴァス(新潮文庫)

 
暗幕のゲルニカ (新潮文庫)

暗幕のゲルニカ (新潮文庫)

 
ゴッホのあしあと (幻冬舎文庫)

ゴッホのあしあと (幻冬舎文庫)

 

 月と六ペンス (新潮文庫)

月と六ペンス (新潮文庫)